第四十四章

私はガブリエルの首に腕を回した。いま、ガブリエルは何を考えているのだろう。あるいは、ただ私をアズールだとでも思い描いているだけなのか。

今夜のガブリエルは、とりわけ……精力的だった。いつ終わるのかと思うほど求められ、ようやく休ませてもらえた頃には、すっかり骨抜きにされていた。

世界でいちばん惨めな妻は、たぶん私だ。そんなことを考えながら、どれほど時間が経ったのかもわからないまま、私は眠りへと沈んでいった。


翌朝目が覚めると、ガブリエルはもういなかった。けれど、それにも今では慣れている。あの空っぽの穴みたいな虚しさは、もう感じなかった。

ナイトテーブルから携帯を取ると、ネイソン...

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